容疑者

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ここに入るのも久しぶりだ... などと、呑気なことを考えながら中へと入り、マジックミラー越しに容疑者の顔を見たときだった。 心臓をわしづかみされたように、ドキリと胸が跳ね起きた。 そして、飯田が彼女を容疑者と呼ばない意図をようやく理解した。 「マ、ママンさん...どうして」 顔見知りどころではない。 ママンは、以前...ある事件を解決に導いてくれた人物。 一輝にとっては、ある意味パートナーでもあり、師とも呼べる存在である。 そのことを知っている飯田は、あえてママンを重要参考人と呼んでいるのだろう。 .
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