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「ちょっとママンさん。一体なにをやっているのでありますかっ」
興奮をおさえることなく、右手で机をバンッと叩いた。
『なにもしてないわよぅ。アタシに人殺しなんか出来ると思う?』
心外ねぇ...と、頬を膨らませるママンに、一輝は首を左右に振った。
「そうじゃないであります。わたくしが言いたいのは、どうしてママンさんは無実をきちんと主張しないのでありますか。黙っていては、あらぬ疑いもかけられるのでありますよっ」
真剣な眼差しでそう話す一輝に、思わずママンも目を丸くした。
疑うどころか、無実を主張しろという取り調べなど聞いたことがない。
ママンは口に手をあてると、大きな笑い声が部屋中に響いた。
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