容疑者

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『ちょっとカー君あなたねぇ。まだ新米刑事なんだから、もっと言葉を選ばなきゃダメじゃないのよぅ。そっちにいる方々に怒られるわよ』 そう言ってママンは、マジックミラーになっている傍聴室側の壁を指差した。 そうだった...興奮して、つい口走ってしまった。 隣には、上司や先輩が待機して、ここでの会話を記録しているのだ。 マジックミラー越しに、眉をひそめる先輩方の姿を想像すると、一輝の熱も一気に冷めた。 『でも、大丈夫よ。アタシはやってないわぁ』 青くなる一輝に、ママンは微笑んだ。 なんだかんだいいながら、庇ってくれたことが嬉しいのだ。 .
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