プロローグ

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“笑顔” それは、嬉しいときや楽しいときに自然と顔に浮かぶ、いわゆる表情の一種。 誰かが笑えば皆が笑い、みんなが笑えば辺りはグッと明るくなる。 それは、実に素晴らしいことだろう? だからこそ僕は、そんな笑顔を魔法だと思っている。 どんな人でも笑顔はできる。 何かの詩にも書かれてはいるが、笑顔こそが世界の共通言語だ。 僕はそう、信じて疑わない。疑う必要がない。 ……でも。 世の中には、そんな素晴らしい表情を忘れてしまっている人だっている。 それは、僕の目の前にもいる。 昔は万人に笑顔を振り撒き、常に周りを明るくさせていた少女だったのに。 ───なぜ、彼女は笑顔を無くしてしまったのだろうか?  
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