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教室に行くと、既に人だかりがドアを埋め尽くしていた。
「ちぇっなんだよー安本愛いねーじゃん」
「バカお前!だから待ってんだろうが!」
「あー春休み会いたくてウズウズしてたぜー」
「俺が一番初めに見るんだよ!」
……すっげー人気だな。安本さん。
「なぁ翔吾。翔吾は安本さん見た事あんの?」
「んー?あー、まぁあるよ」
「……どんなん?」
「まぁ普通とは違うオーラは出てたな。俺はタイプじゃないけど」
「別にお前のタイプとか聞いてねーし!」
「でもあんま笑わないみたいだね。安本さん。」
「……そーなん?」
「男子には美人って騒がれてたけど、女子には冷たいとか言われてたみたいだよ。」
「ふーん……。」
そんな感じなのか。安本さんって。
そんな事を考えていると、向こうの廊下が急に騒がしくなった。
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