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「それにしても…。やっぱり愛ちゃんは人気者なんだねぇ…」
「?なにが?」
「なにが?じゃないよぉ!さっきの男子達見てたでしょ?」
「…あぁ。アレは私の髪色が変だったからでしょ。」
「…………」
紗央莉が急に黙りこんだと思って顔を上げると、紗央莉は口をあんぐり開けて私を見ていた。
「…なに?どしたの?」
「ホントにそれだと思ってるの…?」
「…?いや、それ以外ないじゃん」
「…はぁ…。愛ちゃんってホント…。鈍感だよねぇ…」
「はぁ?私のどこが鈍…「あ!人減って来たね!よし、紗央見て来るね♪」
紗央莉はそう言うと光の速さで掲示板の方へと向かった。
「……………。」
(あいつホントなんなの?)
ふと視線を移した紗央莉の鞄には、私が中1の時にあげたマスコットがつけられていた。
よほど大事にされてたのか、4年経った今でもそのマスコットは黒ずんでいなかった。
(ホント…つくづくバカ…。)
紗央莉をどうやっても憎めない自分が憎い。
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