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風が吹いた。
青空で泳ぐ白い雲をキャンバスに、桜の花びらが散りばめられる。
高校二度目の春の委員会議を終えて、久保大祐(くぼ だいすけ)は校庭のベンチで一息ついていた。
会議の主な議題は、新入生の指導についてだった。
新しい風が室内に入ると空気を掻きまわすように、新入生は学園の風紀をかき乱してしまう。
そのため、この時期の委員たちはため息が多く、風紀委員は鼻息が荒い。
久保大祐は、小学校から数えて八年目になるクラス委員の常連で、抵抗なく人に注意・指摘が出来る人間だった。
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