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「違う違うわかってないよ」
「なんだと?」
「まあまあそうカリカリしないで」
青年は一人で語り出した
「座れって要求してるけど座らせてもおじさんの状況は変わらないよね?」
?
何言ってんだ?
「おじさんから俺たちまでの距離はだいたい5メートルくらいある」
「おじさんが言うには立っていたら身勝手な行動とるから座らせてるみたいだけど」
「5メートルの距離もあれば、もし人がおじさんに飛びかかってきてもおじさんがソレに気づき、銃を向けて発砲するまでには充分な距離だ」
「飛びかかってきた人がすごく俊敏で弾が当たらない可能性もあるけど、5メートルあれば三発は撃てる、仕留める確率はほぼ100に等しい」
「まあ銃弾避けれる人なんていないんだけどね、銃弾の速さと人の速さとだったら比べものにならない、弾避けれるのなんて映画や漫画の中の話だけだ」
青年は話す事をやめない
人差し指をピンとたて
青年は更にはなしだした
「逆にだ、逆に座らせていたら何もしてこない?それは間違ってる」
「客は今30人ほどいる、それを全員座らせる」
「5メートルもの距離と客の数からして、まず一番後ろに座っている客なんて見えない、ましてやおじさんは店員の行動も見張らなければいけないんだ」
「その隙にたぶん客は自分の足と前の客の真後ろにおじさんの見えない死角で、何らかの形で警察に連絡できるんだよ?」
「人間は座る時より立ち上がっている方が緊張しやすい、立ち上がらせるとおじさんの迫力に警察に連絡などつけられないだろうね」
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