十一話

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十一話

夕凪の部屋にあった写真は、 ほとんでその男が写っていた。 その中には 目を塞ぎたくなるような ものもあった。 「この男は誰か知っているかい?」 山中さんが聞いてきた。 私は首を横にふった。 「そうか。だが、この写真を見る限り、彼女はなんらかの形で男と関係を持っていたということか」 そのあとも捜索をしていると、 ノートの様なものが見つかった。 「山中さん!これ!」 「なんだこれは?」 パラパラとめくってみると、 それは日記だった。 [1月10日] 今日はあの人とスキーだった。 最初は楽しかったけど、 途中で、あの人他の女のところに行っちゃった。あーあ、つまんないの。 [1月22日] 「かなり最近の日記だ。」 最悪最低!なんなのよ! 亜弥音も知らないから言えないしあの人も、浮気するんなら 私なんかと、付き合わなければ 良かったのに! [1月25日] 「…!一昨日のだわ!」 一昨日といえば、夕凪が死ぬ前日だから、と思った。 そのページを見た私は その場にしゃがみこんだ…
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