一章~異世界と出会い~

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「ちっ」 敵がいないのを確認し、影次は舌打ちをした。 楽しむな、命懸けを…… 「とりあえず街へ行こう」 「了解」 街への道中、狼みたいな獣やスライム(仮)を倒し、収集しておく。 宝石が出たのは最初の一個だけだった。 何回か戦いをしたあと、影次が不思議そうにしていた。 「そういえば、ここに来てからいつもより体が軽く感じるんだよね、俺」 異世界転移物のよくある主人公補正みたいなものだろうか? 確かに狼みたいなやつと平気で戦ってるしね。 実際私もこの刀のおかげかわからないけど、力が溢れてくる感じはするし。 「私も何となくそう思うよ」 影次の言葉に同意しておく。 その後は獣道から街道に出たせいか、モンスターはほとんど出なくなった。 どのくらい歩いただろう。2時間くらいかな。 目の前には石壁に囲まれた街。 私達が歩いてきた方角には入り口が無かったので、30分くらい壁伝いに歩いて、ようやく見えた街の入り口。 「門番はいないのか」 いやいや、城じゃないから。
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