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「はぁ・・はぁ・・ 船旅の後は以外と応えんなぁ。」 あの後、島についた俺たちをおじさん達が迎えてくれた。 ばあちゃん家とフェリー乗り場はそれほど遠くはないと聞いた俺は、ある程度の場所を確認して、日課のランニングへと駆け出した。 前住んでた桜東町はやや都会かぶりな所があったせいか、夜でも車通りが多く、走り難い所があったが、この南瓜生島は車通りはもちろん、坂もそれなりにあり、道の起伏にも富んでいるため、足腰の強化にはもってこいだった。 そもそも何でランニングをしているのかと言うと、まぁただの体作りだよね。 もともと体力が無く、体が弱かった俺は小学校の頃からよくいじめられていた。 それが悔しくてたまらなかった俺は、いつからかこうしてランニングを始めたんだ。 他にも、暇を見つけては筋トレなどをしていたからか、中学校にあがる頃には、俺を悩ませていたいじめは嘘のようになくなっていた。 そんな事もあり、今でもこうして毎日走っているのである。 「はぁ・・やっぱ今日ぐらいは休んだ方がよかったか?」 ばあちゃん家まで、あともう少し。 俺は少し足場の悪いあぜ道を走っていた。 左手にはちょっとした林があり、その奥に一瞬何かが見えた。 「あれって・・?」 俺は一旦足を止め、一瞬見えた”何か”を確認するため林の中へと足を進めた。 時刻は6時すぎ、8月の終わりとはいえど、まだまだ日は長くい。 それでも、林の中は、少し薄暗いように感じた。 少し、奥へ進むと、すぐに祠が見えた。 お世辞にも手入れが行き届いてるとはいえないが、どこか幻想的なものを感じる。 「って・・おっと、こうしちゃおれんな。辺りも暗くなってきたしそろそろ帰ろう」 俺は特に祠を気にすることなく、家路へと着いた。
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