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ひんやりと冷えたベッドに倒れるように横たわり枕に顔を埋めた
心の整理がつかずどうしても気持ちがぐちゃぐちゃだ
昨日はタバコの件をばらされたらどうしようと考えていたのに今は彼女とのツーショットが頭から離れてくれない
どうしてだ
なんで、自分は彼が好きなわけじゃない
彼だって自分を恋愛対象としては見ていない
じゃああの時の表情はどう説明するんだ
ギルベルトと対峙しながら俺の腕を掴んでいた手の熱量は？
優しいキスは？
じわりと湿る枕に悔しさが込み上げてきてどうしてここまで自分が悩んでいるんだと思う
たった1日だった
昨日の出来事だったのに
名前も知らない後輩に脅されパシリ状態にさえなった
なのにキスでほだされて優しくされてなんでこんなに、自分は…
その時ポケットに入っていた携帯が着信を告げた
開くとアルフレッドからのメールが来ていて開くのを躊躇った
だが開かなければ
『今から会える？』
アルフレッドからの会いたいという言葉に腰は重いが行かねば、と思った
だが昼間の出来事と喫煙の件で脅されていることを思うと体が動かない
よく考えてみろ自分
彼は自分に性欲処理を要求してきた
ということはあのキスも今会いたいと言っているのも性欲処理の為なのではないか？
そう気付くと後の祭りだった
あの横顔も理由がわかった
どうせ気持ちが高ぶっていたからだろう
顔を両腕で覆うと今度は電話がかかってきたようだ
相手は分かっている
外はどしゃ降りのようで雨音に着信音が混ざってしまって果てしなくぐちゃぐちゃだ
｢頼むから、泣かせてくれよ…｣
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