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誰も寄り付かない昼休みの屋上
2月なのにウザイくらいの青空が広がるそこはわりと日向で温かくタバコの匂いが籠もる生徒会室で吸うより気持ちも楽で良かった(一応罪悪感はある)
成績優秀スポーツ万能それでいて人望も厚い生徒会長
それが俺の肩書き
堅苦しいそれは所詮肩書きでしかないのだから素は違う
不良 しかも中学時代(というか今でもだが)ここらのトップだった
影で不良の頂点に君臨し悪友3人としょっちゅう馬鹿をやって笑いあって
そんな3年間
あと1ヶ月かそこらでおさらばの学校に特に未練は無いのだ
長い一息を吐き出して紫煙を空気中に振りまきタバコを足元へ放り投げた
そのまま上履きで踏み潰し振り返った時
「せ…いとかいちょ…え?」
「…げ」
明るいハニーブロンドにスカイブルーの双眸
なんとなく見覚えはあるが名前まではわからない
呆然と注がれる視線の先にある足元の下にはタバコの吸殻
僅かに匂いが残っている状況で彼は何があったのか気付いたようだ
「生徒会長…タバコは二十歳からなんだぞ…」
「…それくらい知ってる」
…よりによって知らない奴に見られたぞ畜生
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