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確信だった
フランシスはなぜか俺とアルフレッドが関係を持っていることを知っている
どうして、一体何を知っているんだ
「…坊っちゃんとギルベルトの様子がおかしいのはともかくさ、最近顔色だって悪いしさダルそうだし…それにこの前生徒会室でアルフレッドがお前に告白してるの聞いた」
青ざめるのがわかる
この前の告白は覚えていた
アルフレッドは体を繋げる前、最中、後もずっと俺に好きだと告げ続ける
そして毎回俺はそれに答えられずにいた
「ギルベルトを振ったのは仕方ないよ、坊っちゃんにとっては大切な親友でそれ以上でも以下でもない」
穏やかな顔で静かに続ける彼の顔から感情が掴めない
ただ自分を責めているわけでは無いのだと不思議と安心した
ギルベルトは親友
一緒にいる時間が長過ぎて恋愛に発展しなかった
じゃあアルフレッドは?
「おっいた!フランシス~アーサー、親分と一緒にバイトせぇへん?」
いきなり現れたアントーニョにびっくりした時思考と話は中断された
それにほっとしながら俺は頷く
フランシスは複雑そうな顔だったけども
「…菊…俺、アーサーが好きなんだ…でも彼はきっと俺が嫌い、どうすれば…」
「落ち着いてください、まずは私が手を打っておきますから少し待ってください」
「でも早くしないとアーサーは卒業しちゃうんだ」
「わかっていますよ」
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