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昨日のことが頭から離れなくてどうすればいいかさっぱりわからない
タバコ吸ってんのばれて、なんか下僕?にされてキスされて携帯勝手に弄られた
キス
一番忘れたいこと
冗談じゃない!男が男にキスされてうっとりして身を委ねたなんて嘘か夢だろ!いやあれは酸欠だから仕方ないそうだ酸欠だ!
タバコばれたのも重要だけどやっぱキスもあれだ
「アイツ記憶喪失なっちまえばいいのに」
ぼそりと呟くとギルベルトが突っ込んできた
というか後ろから首に腕を回し頭に顎を軽く乗せてきた
抱き締めるような体制で笑う
「ケセセッなんだよアーサー女とトラブってんのか?」
「ちげーよ不憫。男とトラブった」
不憫という単語を無視してギルベルトは眉を寄せた
いつものことだがすぐトラブルは(無理矢理)解決するので珍しいと思ったようだ
「俺様の手助けいる感じ?」
「いらねーよ」
無愛想に言い放つと暑いから離せ、と振り払い立ち上がる
カバンから財布を取り出すと教室から出ていった
「…一人楽しすギルぜー…」
一人で半泣きになりながらギルベルトも財布を取り出しアーサーを追い掛けた
自販機の所にいるだろうと思って行ったら当たっていて、買ったミルクティーを飲もうとしていた
その横顔を見ながら貨幣を入れてコーラのボタンを押そうとしたら横から伸びた指がファンタのボタンを押す
「あ」
ガコン、と音を立てた缶を呆然と見ていると隣のアーサーが笑った
「俺に一口くれよ。炭酸飲みたい」
「お…おう!仕方ねぇなアーサーはっ…ケセセセセッ」
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