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ギルベルトからファンタを一口(一口で半分くらい飲んでやった)もらい一息つく
ついでに昼休みだが学校をちょっと抜け出して裏のコンビニに行こうと誘った
OKをもらい二人で生徒玄関へ向かっていたら携帯がUKロックで着信を知らせた
「誰だよ」
忙しい時に、と呟きメールを開き絶句する
アルフレッドからだった
『今すぐ屋上に来てよ
コーラもついでにね』
こ、この野郎…
思ったが口に出さないように必死にこらえた
『これからコンビニ行くからちょっと待て』
憎たらしいが弱みがあるので返信して眉間にシワを寄せたまま歩き出すとまた鳴りだす
イライラしながら開くと
『隣の男誰なの?』
無機質な文字の中に潜む感情
男だよな、コイツ
答えなければまた脅されるのだろう
ため息をつきながら友達だ、とメールを打ち返信ボタンを押すともうUKロックは流れなかった
コンビニでお気に入りのスコーンとアルフレッド用のコーラ(おかげで普段飲まないのにとギルベルトに怪訝な顔されたぞばかぁ)とポテトチップスを買って学校に戻ると今度は電話がかかってきた
アルフレッドと表示されたそれを睨む
ギルベルトが出ないのかと聞いてきたしいい加減鳴りやまないので出た
「もしも…」
『早く出なよ。それとも彼氏とのデート邪魔されたくなかった?』
冷たい声に怯んだがここで引くのも癪だ
コンビニの(無理矢理押しつけて持たせた)袋片手にあわあわとこちらを見るギルベルトにも電話の声が聞こえていたらしく顔を真っ赤に染める(なんで真っ赤にしてんだよ)
『今すぐ屋上ね
じゃなきゃ分かってるよね』
一方的に切られ舌打ちをするとギルベルトと目が合った
口を開きかけた彼を無視し袋を奪い取ると屋上まで走り去った
「…って俺様のクーヘン持ってきやがった!」
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