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バランキア「クェェェェェェ!」
バランキアの嘴が俺の脳天を目掛けて降り下ろされた。
イザール「うおっと!あぶねぇなっ!」
武器がないとっ!
イザール「ロキナ!そこの棒を取ってくれ!」
そこいらに村人がおいていった鎌やら鍬やらが落ちている。
ロキナ「はっ!ハイッ!」
ロキナが棒を投げてよこした。
イザール「さぁ…戦闘開始だ!」
自分の神経がはりつめていくのがわかる。
バランキア「クェェェェェェ!」
再び嘴が俺を仕留めに来る!
イザール「オラァァァァァァ!」
避けながらバランキアの顎の部分に蹴りをぶちこむ!
バランキア「イギァァァア!?」
バランキアの目の色が変わった。
確実に殺しに来ている。
バランキア「ギァァァァァァァ!」
力一杯に降り下ろされた嘴を避けながら棒を首に突きを入れた!
しかし、バランキアは羽をはためかせ後ろに翔ぶ。
イザール「仕方ないっ!」
俺は…横にではなく真っ直ぐ向かっていった!
バランキア「クェェェェェェ!」
過去最高の早さで嘴が降り下ろされる!
イザール「今だっ!墓穴を掘ったなっ!」
俺は、棒を垂直に立てた。
バランキア「グェォォォ…」
バランキアは自分で自分の首に自分で突きを入れたんだ。
イザール「くそっ…やられたか」
俺は、腕に傷を負ったようだ。
だが、バランキアは飛び去った。
マキナ「やったじゃないか!バランキアを退けるなんて!」
ロキナ「たいちょー!スゴいです!」
イザール「あはは…すまん…腰が抜けた。」
マキナ「腕に怪我をしてるじゃないか!!少し待ってろ?薬を調合する。」
イザール「すまないな…」
俺は、意識を失った。
マキナ「イザール!おい!イザール!」
ロキナ「隊長!どうしたんですか?隊長ー!」
もはや二人の声は聞こえない。
だが、俺は、思った。
何故あそこまで戦えたのか。
そして一つの結論にたどり着いた。
これは、異世界であり、
俺は、違う世界に来て同じ名前の人間になってしまったことに。
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