カートレース

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咲は、そのチケットを見て、それから翔を見る。 翔は、微笑んで頷いた。 翔「構いませんよ、私は」 咲「うん…」 咲は、チケットを取ると、真央に差し出した。 真央「え…?」 咲「達也さんと楽しんで来て下さい」 咲は微笑んだ。 真央「だっ、ダメよ!そんな!もらえないわよ!」 咲「私たちは、こないだ行って来たばかりだし、きっと、お休みももらえないと…」 咲は、ちらっと蒼井を見る。 蒼井「まあね」 真央「本当に…いいの?」 咲は笑う。 咲「いつもの図々しい真央さんは、どこに行ったんですか?」 真央は、咲からチケットを奪い取る。 真央「あんた、いつも一言余計よ!」 救護室に笑い声が響いた。 真央「翔も、良かったの?」 翔「もちろんです。 私は、咲が他の方と、お出掛けになるのを阻止したかっただけですから」 翔も微笑んだ。 真央「ありがとう…」 達也「ありがとうございます」 真央「あ!」 咲「どうしたんですか?」 真央「これ、別に咲と行ったっていいのよね!?」 達也「え…?」 真央「女子二人で行くのも、悪くないわ」 達也「え…?」 咲「真央さん!駄目です!空気読んで下さい!」 真央「何でよ~!」 咲「私は休み取れないし!」 真央「あ、そっか。 やっぱり、達也か」 達也は、そっと胸を撫で下ろした。 カートレース 完 .
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