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「俺は、小さい頃…魔王が倒された後、一度だけ英雄グレスに助けられた事がある………その時、その娘を見た事がある。」
「えっ?じゃあレインは本当に「至宝剣レーヴァテイン」なんですか?」
「あぁ」
「えぇぇぇ!じゃ…じゃあもう100歳近く!?」
「それは違うな………その娘は人間と精霊のハーフだ、精霊剣になっている時は精霊と同じ時間を過ごし、人の時は人と同じ時間を過ごしたのだろう。だから、歳はイクサと変わらないだろう。」
「そ、そうですか………?」
横を見るとレインはイクサの肩に寄りかかり寝ていた。
「しばらく封印されてたから、力の消耗が激しいかったのだろう。」
「?封印ってなんですか?」
イクサが疑問そうに尋ねると少し間を置いた後に話し始めた。
「英雄グレスは、重い病気だった。彼は魔王を倒した後、その娘に病気の事を話した。彼はその娘が悪用されない用に封印し、その娘が了承した時だけ封印が解ける用にしたのだろう。その後、彼は亡くなった。」
「ずっと一人で………」
レインを見ると気持ち良さそうに寝ている。
「その娘の事は、皆に知らせない用にしてしばらくギルドで様子を見よう。」
「ありがとうございます!」
女性陣に着替えさせたレインをベッドに寝かせ、部屋を出ようとする。
「………行かないでマスター………待って!」
「?」
「………すぅ………」
「寝言か………」
そして、イクサは自分の部屋へと戻り寝た。
「ふぁ~朝か、よいしょ………?」
起き上がろうと力を入れたが何か重い。そして背中に生暖かい柔らかな感触を感じる。
「えっ?」
後ろを見るとレインがイクサを抱き枕のようにして抱いていた。
(---ッ!!!………なんで俺の部屋に!?)
「んん………マスター………」
イクサの足に足を絡ませる。
(ひぃぃ!………あ 甘い良い匂いだ………じゃなくて!!早くしないと皆に誤解を生みかねない!)
イクサはなんとか脱出し、レインを起こしてカウンターに向かう。
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