日常16

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しばらく、補習が続いたよ。 けど、直ぐに放課後だけになったんだ。 みんな、頑張ってたからねぇ。 そして学期末。 今では全員が、鎧へ属性付与できるようになってるんだ。 実はこれ、中学卒業レベルらしい。 ここから先は、高校生の授業内容さ。 だから、ここから先は、中学からとなってしまったよ。 そうそう、6月の発表会なんだけど。 僕らは、ミュージカルをやったんだ。 普通、小道具や衣装を揃えるのが、大変だよ。 学生が使用するんだから、お金を掛けられないしね。 けど、僕らには関係ないよ。 魔那圧縮で、作り出してしまえば良いんだからさぁ。 実にリアルな、ファンタジーミュージカルでした。 大絶賛でしたよ。 ミュージカル関係の人が見てて、公演を行わないかと打診がね。 もちろん、丁重にお断りしたそうだけどね。 小学生に、そんなことさせないでよね。 そう、そう。 今年の遠足は、北海道だったんだよ。 そう。 お爺ちゃんの転移装置を使用しての移動さ。 農園や牧場への体験学習でさ。 みんな、喜んでたよ。 瑠衣先生は、家を通路代わりにするのに抵抗があったのか、お爺ちゃんに苦情を言っていた。 そしたらさぁ。 「これは、異なことをゆうわぇ。  わしの家へ、本人が招いておるのじゃ。  その、どこが悪いと言うのじゃな?」 そういう風に捉えた場合、教え子を家へ招いているだけと言える。 その理屈には、瑠衣先生も沈黙するしかなかったようだね。 そして今日は… 小学校の卒業式です。 でもねぇ。 僕らは、エスカレーター式に中学でしょ。 クラスも敷地も変わらない。 別れも出会いもありません。 まぁ、中学になるのは嬉しいんだけどね。 ようやく、優奈と同じ学年になれるからね。 ただねぇ。 制服はないんだよ。 小学生と同じく、中学と高校も私服です。 ただ、中学からは戦闘服が、体操服の代わりに支給される。 僕らはすでに、支給済みだけどね。 服装の変化は、それ位さ。 今は卒業式。 高校3年の先輩達が卒業するよ。 僕らは、終業式扱いなんだ。 小学校の卒業式は、ないんだよなぁ。 卒業式を体験したかったよ…ハァ。 この式が終われば、夏休み。 この夏は、いったい何があるんだろう。 楽しみです。 Fin
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