日常13

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真理先輩は、少し拗ねたようにむくれてる。 可愛い先輩だね。 そんなことを、ちょっとだけ、ちょっとだけだよ、本当に、ちょっとだけ思ったんだよぉ… なのに優奈は、すぐに気付いたようで… と、隣からのプレッシャーがねぇ… 読心術でも、会得してるの? とりあえず、僕と清がカレーを食べてみる。 ザ・カリーだね。 僕らには辛過ぎるよ。 そして、旨みが足りないね。 様々な香辛料を組み合わせて、複雑な辛味と香りを演出してるよ。 だけど僕らとは、コンセプトが違うんだなぁ~ 僕らは辛いのはダメ。 だから、辛味は2の次、3の次なんだよ。 旨み追求型のカレーなのさ。 もちろん、特製スパイスも調合してるよ。 お母さんに叱られながら、一生懸命作った力作だもん。 僕が食べているカレーに、優奈が横から手を出しちゃったよ。 「かっらぁ~い。  お水飲んでも辛いよぉ~」 涙目です。 「僕らのカレーを食べてごらん」 そう教えると優奈は、言われた通りに食べてる。 「ふっしぎぃ~  治まってきちゃった。  なんでぇ~」 不思議そうだよ。 僕らのカレーは、牛乳やバター、生クリームなどの脂肪分も入っている。 蜂蜜や果物もね。 脂肪分は、辛味を抑える効果があるんだ。 だから、食べるように薦めたのさ。
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