日常13

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「大丈夫よ。  ついて来なさいって」 自信満々に先導されるね。 仕方ないから、ついて行くよ。 そして僕らはエリアを越えて、【ウエスタンワールド】へ入ったんだ。 しばらく歩くと、大きな川が見えるね。 「アメリカン・リバーよ。  ここは、アメリカの開拓時代をテーマにしたエリアなの。  ミシシッピー川をモチーフして作られたのが、この川ね。  そして私達は、あの蒸気船へ乗るのよ。  船の名は、【トムウェイン号】なの。  そう、あの物語に出てくる船を、再現したのよ」 先生が向かっている場所には、蒸気船が停泊していた。 『ハックーヤの大冒険』に出てきそうな船だよ。 船の左右には、車輪のような物が付いてるんだ。 たしか、あれが回転して進むんだったよね。 物語を読んだ時、(一度で良いから、乗ってみたいなぁ)って、思ってたんだぁ。 ワク、ワク、してきたよ。 「また、幻ちゅう落ちは、あらへんよな」 凍夜が疑ってるよ。 「本物よ。  これでアメリカンリバー・クルーズを楽しむってわけ。  本物だから、乗ってから幻想機によるイベントなんて発生しないわよ。  安心しなさいな」 そう言って、笑ってるね。 本当に、もぅ。 でも、女の子達は、ホッとしているんだ。 安陪先生もね。 続けざまにハードだったからねぇ。
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