日常13

96/105
前へ
/368ページ
次へ
「おい、雄二。  遅かったなぁ」 「ほんまよぉ。  なにしちょったんね」 隆と桃子ちゃんが、言うんだよ。 別に競ってたんじゃないんだからさぁ。 「それよりさぁ~  雄二は小人見付けたのぉ~」 「ほうじゃた、ほうじゃた。  あれ、全部見付けると、景品貰えるんよ。  どうじゃったんね」 桃子ちゃんが訊いてきたんだけど… そのタイミングでね。 小人達が、ヒョコヒョコと、顔をだしたんだよ。 みんな、驚いてるね。 そしたら、係の人が数え始めて… 「こちらへ、お願いします」 僕と優奈は、〔ゲストルーム〕という場所へ連れて行かれたよ。 そして写真を撮られたんだ。 その後で、賞品を貰ったよ。 何かと確認したら… 〔5年間フリーパス・宿泊付き〕だった。 マジで? 優奈も同じだね。 2人して、惚けてたよ。 その間に、凍夜達と先生達もゴールしたんだ。 「キィィィーッ。  結局、13人って!  もぅ。  本当に、15人いますの!」 藤崎先生が、スタッフに食って掛かってるね。 スタッフは苦笑しながら、僕らを見て言うんだ。 「ええ、いますよ。  あそこのお2人が、初めてですがクリアーされています。  あのように、クリアーは可能となっておりますので」 そう言われ、藤崎先生が僕を見て固まる。 「教え子に…  先を越されてしまいましたわ」 そう言って、がっくり肩を落としちゃった。 みんな、苦笑するしかなかったね。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加