日常14

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「雄二と清が参加するキャンプは、飯が楽しみやな。  ほんま、今日も期待を裏切らんでくれて、おおきにな」 ニカニカしながら言うよ。 「ほら、凍夜!  肉ばっかり食べないで、野菜も食べるの」 美鈴ちゃんは、そう言って、焼けた野菜を凍夜の器へ入れてるよ。 まるで、世話焼き女房だね。 みんなで、和気アイアイと食べたよ。 後片付けしてから、トランプで遊んだんだ。 今日は、ゲーム機を使って遊ぶ気には、ならなかったよ。 みんなも、そうみたい。 優奈が舟を漕ぎ始めたので、お開きにしたよ。 女の子達へ部屋を譲って、僕らが移動だね。 翌朝は、残った食材と目玉焼き、トーストで済ませたんだ。 そして、移動だね。 今日は、前に見付けてた洞窟へ、行くのさ。 道に、看板が出てたんだ。 去年の夏、{帰りに寄ろう}って、言っていたんだよ。 だけどね。 優奈達が、グロッキー状態だったでしょ。 だから、中止にしたんだ。 そのことがあったから、今回は自転車なのさ。 帰り道の途中、看板が見えたよ。 僕らは看板を見ながら、脇道へ移動したんだ。 ……… この坂、結構、キツイね。 僕は大丈夫だけど… 由梨ちゃんや桃子ちゃんは、大丈夫かなぁ。 僕が心配したとおり、由梨ちゃんがへばってるよ。 「清。  ワイの方へ、乗りぃや」 凍夜が、清を引き取ってくれる。 清の重量は、凄いからねぇ。 凍夜の助力で、なんとかなったよ。 凍夜。 サンキュー。 坂の途中、脇道があったよ。 そこに入って、しばらく行くと、受付があったんだ。 自転車を駐車場の脇に止めて、受付へ行くよ。 小学生は、入場料100円だね。 僕らは、お金を払って入るよ。 中は、鍾乳洞さ。 狭いけど、複雑な洞窟だったよ。 少し、肌寒い感じだったね。 優奈が少し寒そうだったから、僕の上着を貸してあげたよ。 鍾乳洞の中って面白いんだ。 色んな形をしてるんだよ。 千枚田なんて、本当に自然にできるのかなぁ? 子供の僕らは、楽に通れたけど… お相撲さんだったら、通れないよね、ここ。 みんなも、楽しめたようだよ。 そして僕らは満足して、洞窟を後にしたんだ。
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