日常14

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次の日。 藤崎先生から連絡が入る。 「明日から3日間、行くわよ。  優奈ちゃん、誘っときなさい」 ……… また…ですか。 去年の夏、ネズミーで貰った景品なんだけどさぁ。 パスを、藤崎先生にあげたんだよ。 1つ余っていたからね。 そしたらさぁ… 月に1回、ネズミー通いになっちゃった。 なんせ、入場、宿泊が無料でしょ。 魔術師の特権と併用だからねぇ。 もう、反則技だよ。 さらに、転移装置を使用するから、交通費もね。 家の車で行くから、ほとんどタダなんだ。 「なんで、一人で行かないんです?」って、訊いたら… 「女一人じゃ、寂しいじゃないの」 だってさ。 仕方ないから、付き合ってるけどね。 優奈もアトラクションに、慣れてきたみたい。 僕の方は、魔導幻想機を操れるようになってるよ。 なぜか、意識したら、コントロールできたんだ。 先生には、告げてないけどね。 次の日。 僕と優奈は、藤崎先生と一緒にネズミーだよ。 みんなも、このことは知ってるんだ。 ハッキリ言って、たまになら、良いんだけど… {毎月は、要らない}って、さ。 そうだよねぇ。 最近、僕と優奈は、【バーチャルグラフティ】にばかり、行っているけどね。 スタッフの人も、僕が来るのを、楽しみにしてるんだって。 なんでだろ? まぁ、ね。 決まって、ストーリー通りには、話が進まないんだけどね。 そして、新しいアトラクション。 できると、必ず試乗に招待されるんだよ。 今回もさ。 予定には、なかったのにね。 入園したら、いきなり招待なんだ。 【ウエスタンワールド】に作られた施設なんだよ。 固定式スクーナーに乗るアトラクションさ。 スクーナーは、魔導機で強化した磁力の反発と、風の力で宙に浮く乗り物なんだ。 魔導幻想機で、幻を見せるから、本物と錯覚するよ。 内容なんだけど… アメリカ横断鉄道で、東海岸から西海岸へ、行くんだって。
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