日常15

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夏休み。 みんなと海水浴に行ったり、キャンプしたりしたよ。 もちろん、ネズミーにも行ったんだ。 夏祭りに、盆踊り。 そして花火でしょぉ。 学園のプールや、横浜の市民プールにもね。 ここまでは、去年までの夏休みと、同じだったんだ。 だけど… 「雄二。  お爺さんが、{雄二に会いたい}って、言ってるんだがね。  父さんは、仕事がある。  母さんは、料理教室があるだろ。  1人で、行ってみないか?」 盆踊りが終わった翌朝、朝ご飯を食べてたら、お父さんが言うんだよ。 マジですか? お爺さんの住んでいる所は、北海道だよね。 川上郡弟子屈町という、摩周湖がある町なんだ。 「それって、何日の予定なの?」 それとなく、訊いたつもりなんだけど… お母さんには、バレバレみたい。 「はっ、はぁ~ん。  優奈ちゃんと会えなくなるのが、嫌なのね」 あ゙っ! 顔が、真っ赤になっちゃったよぉ。 なんで、バレたのかなぁ。 お父さんが、苦笑して言うんだ。 「一週間位は、向こうにいることに、なるだろうな。  なんなら、優奈ちゃんも誘いなさい。  もう一人分なら、出してあげるから。  それなら良いだろ?  ただし、一緒に旅行できるかは、自分で交渉するんだぞ」 ゔっ。 優奈のお母さんは、問題ないだろう。 だけどねぇ… 優奈のお父さんがねぇ。
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