日常15

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僕が焦ってると、おばさんが出て来たよ。 「こら、こら、優奈。  迫るんだったら、夜になさい」 ちょっ! なに、言ってるんですかぁ! 「えっ!  そんなんじゃ、ないもん」 そう言って、赤くなった顔を両手で覆う優奈。 可愛いぞっ! じゃ、なくてっ! 「おばさん。  おはよう御座います。  今日は、お願いがあって来たんです」 「あら、あら。  なにかしら?  優奈と結婚する申し込み?」 だから…違うて。 「そうじゃなくてですね。  こんど僕1人で、北海道へ旅行することに、なったんです。  で、(優奈も同行して欲しいな)と、思ってですね。  優奈の旅費は、家の両親が出しますから」 「あら、あら。  婚前旅行のお誘いなんて、やるわね」 だからぁ。 「おばさん。  僕らは、まだ小学生ですよ」 「まぁ、良いでしょう。  ちょうど、あの人も出張中で口を挟めないし…」 「ちょっと、待ったぁぁぁっ。  北海道旅行に、小学生2人は無用心よ。  保護者がいるでしょ」 由美子姉さんが出て来て言うね。
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