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僕は頷いて言う。
「僕は、優奈を守れなかったんだ。
怪我を、させちゃった。
僕に優奈を守る力があれば、優奈が怪我をすることもなかったんだ。
だから…
だから、優奈を守る力が欲しい。
僕は、優奈を守りたいから」
僕はお爺ちゃんの目を、ジィィィッと見て言ったんだよ。
「良かろう。
じゃが、今は駄目じゃ。
わしが、学校へ掛け合ってやろうぞぃ。
雄二も、級友から抜け駆けして、習得したくはないであろ?」
僕は頷いて言う。
「6年からでも良いよ。
でもね。
守りたい人を守れないようなことは、もう、真っ平なんだ。
だから僕は、守る力が欲しい。
お爺ちゃん、力を貸してね」
僕がそう言っている間、優奈は顔を真っ赤にして、僕に抱き付いていたよ。
なんだか、ポヤァ~ンとしているけど、大丈夫?
由美子姉が、「バカップルめ」とか言ってるけど…
そんなカップル、何処にいるんだろうね?
その後、退院したよ。
爺ちゃんの家で2日間、養生したんだ。
結局、魔獣騒ぎで、4日潰れてしまったよ。
そして動けるようになったので、僕らは横浜へ帰ることになったんだ。
母さん達が、心配してるんだってさ。
そして僕らは、来た時のルートを逆に辿るようにして帰ったよ。
東京国際空港へ着くと、お父さんとお母さん、優奈のお母さんが、迎えに来ていた。
お母さんは、元気に歩いている僕を見て、ホッとしたようだね。
そんな騒ぎがあったけど、後は何時も通りに、夏季休暇を過ごしたよ。
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