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そして、夏休みの最終日。
今年は宿題騒ぎは起きなかったんだ。
清は、由梨ちゃんに。
隆は、桃子ちゃんに。
凍夜は、美鈴ちゃんに。
沙里奈ちゃんは、年上の彼氏に。
それぞれ手伝って貰って、終わらせてたんだ。
特に美鈴ちゃんには、感謝だね。
凍夜には、休みの度に苦労させられてたからねぇ。
だから、(のんびりできる)って、思ってたんだ。
けど、朝からお爺ちゃんが、来てたよ。
………
えっとぉ~
なんで?
「ほほほほほっ。
雄二。
元気かのぅ」
「えっ!
お爺ちゃん。
どうして、ここへ?」
お爺ちゃんは、ニンマリして言うね。
「これは、異なことを言うのぅ。
雄二が、{鍛えて欲しい}と、言ったのではないか。
故に、儂の家と学園を、転移装置で繋げたのじゃよ。
学園の教員寮に部屋を借り受けたでな。
そこと、繋げたのじゃ」
へっ!
と言うことは…
「もしかして、お爺ちゃん…
先生に、なっちゃったの?」
「儂の元部下が、教員としておるからの。
まぁ、引退時に誘われたのじゃよ。
じゃが、田舎暮らしが性に合っておってのぅ。
だから、断っておったのじゃ。
学園長も、儂の元部下じゃ。
話したら、許可してくれてのぅ。
おまえ達の特別顧問として、教えることとなったぞぃ。
儂の教えは厳しいでのぅ。
覚悟しとくのじゃぞ」
そう言って「ほほほほほっ」と笑うんだよね。
こりゃ、6年から大変かも…
そう思った、夏休み最終日だった。
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