日常16

2/47

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
6年の始業式。 会場は、ざわめいてるんだ。 原因は、お爺ちゃんのせいらしいね。 お爺ちゃんは、詳しく教えてくれなかったんだけど… 日本魔術師連盟の総帥まで勤めた、伝説とまで言われる魔術師だったらしいよ。 その活躍は、素晴らしいものだったんだって。 しかし、そのために多忙を極め、婚期が遅れたらしいね。 婚期が早い家系なら、僕くらいの曾孫がいても良い歳なんだけどね。 引退してからは、表に出て来ることはなかったんだけど… 当時を知る教師の方々と、噂を知った教師の方々が騒いでるんだよ。 そして、それを聞いた生徒達も騒いでるよ。 収拾つくのこれ? 学園長先生も困ってるね。 すると… ツカツカって、お爺ちゃんが壇上に上がり、マイクを掴む。 「じゃかしぃ!  特に教員!  貴様らはガキかぁ!  たるんどる!!  それにガキ共!  貴様らは、魔術師訓練生である。  ここは、生きるための術を学ぶ、学び舎だぁ!  現在は、その始業式なのだぞ!  考えんかぁぁぁっ!」 うへぇっ。 爺ちゃんが、一喝。 場が、静まりかえっちゃった。 と、言うか、ピィィィィンと、空気が固まったね。 「ほれ」 そう言うと、マイクを学園長先生に渡す。 学園長先生は、苦笑してマイクを受け取ったね。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加