日常16

5/47

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
瑠衣先生がそう言うと、お爺ちゃんが壁から背を離し言うよ。 「体育館で紹介されたが、再度、告げておく。  儂の名は、鈴木 厳造。  このクラスにおる、鈴木 雄二の祖父じゃ。  雄二を休みに、我が元へ来させたのじゃ。  その時、雄二が魔獣に遭遇して死にかけてのぅ。  雄二から、{鍛えて欲しい}と、頼まれたわけじゃ。  故に、教えに来ることにした。  後、雄二に言っておく。  儂は、学園におる間は教師じゃ。  教員として接する。  肉親としては扱わぬので、心するように」 お爺ちゃんは、そう言って僕を見る。 望むところだよ。 僕は、二度とあんな醜態はご免だ。 爺ちゃんは僕の視線から、僕の決意を感じたんだろう。 満足したように頷くよ。 「さて、儂は通常の授業には参加せぬのでの。  6時限目の魔術の授業に、また来るでな」 そう言うと、教室から出て行ってしまった。 先生達が、ホッとしてるね。 かなり、緊張してたみたいだ。 それから、去年のように委員の選出をしたよ。 そして、教科書の配布などを行って、午前を終えたんだ。 今年も、僕が委員長さ。 奈那子ちゃん、美鈴ちゃんが副委員長だね。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加