日常16

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昼休憩になったから、僕は寮へ戻ったよ。 寮の部屋に入ると、お爺ちゃんとお婆ちゃんが来てたね。 畑でできた新鮮な野菜と、牧場のミルクやチーズに卵を、持って来てくれてたんだ。 それを、お婆ちゃんとお母さん、奈那子ちゃんのお母さんが、調理して待ってくれてたのさ。 僕と凍夜、由梨ちゃん、奈那子ちゃん、桃子ちゃんは、用意された料理を食べる。 「なんや…これ…  滅茶、美味いやんか!」 「ほんまじゃねぇ。  野菜が、滅茶苦茶、美味いねぇ」 みんなが騒ぎ出す。 「そりゃそうさ。  北海道の畑からの直送だもん。  お爺ちゃんの家の畑で取れた、摘み立て野菜だよ」 「へっ?  これだけの野菜を、飛行機で運んで来たんかいな」 みんなも驚いて、お爺ちゃんとお婆ちゃんを見てるね。 「ほぉっ、ほほほほっ。  まさかのぅ。  儂の家と職員寮の部屋は、転移装置で繋がっておるのじゃよ。  故に、転移装置で運んで来たのじゃ。  おぬしらの指導以外、儂は向こうで畑仕事などを、やっておるでな」 そう言って、可笑しそうに笑ってるよ。 今のお爺ちゃんは、教室と違って柔和な感じだ。 みんな、さっきのお爺ちゃんを見てるから、戸惑ってるね。 「物事を教える時と、普通の時は違うよ。   お母さんも、そうだもん。  清のお婆ちゃんも修行の時は、相当、恐いらしいよ」 そう告げると、みんなは、また、ビックリする。 僕らの前では、穏やかなところしか、見せてないからねぇ。 そんなことを話しながら食べてると、時間がなくなって来たね。 「そろそろ食べ終わらないと、午後の授業に間に合わないよ。  早く食べなよ」 僕はすでに、食べ終えてるもんね。 みんなは、(何時の間に)って顔で、僕を見た後、慌てて食べ始めたね。 お昼ご飯を食べ終えた僕らは、急いで教室に帰るよ。 ふぅ。 なんとか、間に合ったね。
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