日常16

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先生やお爺ちゃんは、他の子達に掛かりっきりだね。 だから僕の方は、見てないんだ。 完全にフリーで状態で、鍛錬中だよ。 凍夜も8個まで、同時にできるようになってるね。 僕は、次のステップに挑戦さ。 魔那を木刀の形に生成して、表面を魔那が流れるようにイメージ。 魔那が表面を、螺旋を描くように移動しているね。 全ての魔那が、その流れに乗って行くよ。 そして、魔那を収束させるように、圧縮すると… あんるぇ? 木刀のように、するつもりだったんだけど… 木刀のミニチュアが、できちゃった。 そうか! そうだよね! 圧縮するんだから、小さくなるんだもん。 他のみんなは、圧縮に必死だよ。 僕がやっていることには、気付いてないんだ。 僕は木刀の形で、木刀の数倍の大きさの魔那を精製した。 そして、それを圧縮。 やったぁ! 木刀のような魔那ができたよ。 僕は軽く木刀を振ってみる。 ゙フシュッ゙ 風を切る音がする。 うん。 実物と、変わりないね。 「な!  雄二。  木刀なんて、どこから持って来たんや?」 凍夜が、不思議そうに尋ねてくるね。 「あら、本当ね。  今は魔術の時間よ。  関係ない物を持って来るなんて…」 「でも、変よ。  さっきまで雄二君、手ぶらだったじゃない」 「ほんまよぉ。  何時の間に、何処から持って来たんね?」 みんなが訊いてくるよ。
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