1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
「ああ、これは圧縮魔那だよ」
そう言って、刃の部分を炎に変えて見せたんだ。
〔〔はぁぁぁぁっ!?〕〕
みんなが、声を揃えて叫ぶよ。
「何じゃ、騒々しい…
雄二…
それは?」
「複数同時に安定した圧縮魔那が、作れるようになったんだ。
だから、別の形で圧縮してみたんだよ。
そしたらね。
みんなが、{勝手に木刀を持って来たらダメ}って言うんだよねぇ。
だから、圧縮魔那って証明してたんだよ」
普通に応えたら、呆れられちゃった。
「我が孫ながら…
ふぅ」
溜息を吐いた爺ちゃんが言うよ。
「雄二よ。
性質変化は、当分行ってはならぬぞ」
「えっ!
何で?」
僕らの後ろで、凍夜が騒いでいる。
「カッケェー。
アレでチャンバラやったら、楽しそうやん」
凍夜の頭を、゙ゴン゙って、お爺ちゃんが殴って言うんだ。
「こういう馬鹿が、おるでのぅ。
危険なんじゃよ。
性質変化を学ぶ前に、身を守る方法を学ぶのじゃ。
その前に習うと、危険じゃ。
無論、{自分は大丈夫だ}と思って、魔術を安易に使用すると、捕まるからの。
周りに害をなす者は、野放しにできぬ。
故に、魔術刑務所に行きじゃ。
力を持つ者には、責任がついてまわる。
忘れぬようにのぅ」
最初のコメントを投稿しよう!