日常16

19/47

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
「苦し紛れの、お爺ちゃん先生か。  まぁ、良かろうて。  魔那はのぅ。  時間が経つと、魔素に戻るのじゃよ。  圧縮されたとはいえ、魔那は、魔那じゃ。  じゃから、魔素に戻ったのじゃよ」 ふぅ~ん。 なるほどねぇ。 「ねぇ、お爺ちゃん。  先生。  安定した圧縮魔那を維持したい場合は、どうすれば良いの?」 「魔那を注ぎ続けるしか、ないのぅ。  魔那を供給しておる間は、維持可能じゃからな」 そうなんだ… 圧縮した魔那って、結構、丈夫だよね… これってさぁ。 鎧みたいに身に纏えば、怪我しなくなるんじゃない? 「お爺ちゃん先生。  安定圧縮魔那を体に纏わせれば、身を守れるんじゃないの?」 そう言うとお爺ちゃんが、ヤレ、ヤレって顔をしたね。 「そうじゃのぅ。  それが、次のステップなのじゃが…  おまえは、儂の孫じゃが…  なんで、そこまで分かるのじゃ?  こりゃ、先生方が困ったじゃろうな。  まぁ、良いて。  雄二が言う通りじゃがの。  全身を覆ってはならぬぞ」 「えっ!  どうして?」 「動けなくなるわい。  顔を覆ってしもうたら、息ができずに死ぬぞぇ。  必要な箇所を、上手に覆うのじゃよ」 なるほどぉっ。 そりゃ、そうだよね。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加