日常16

20/47

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
「やっても、良いのかなぁ?」 お爺ちゃんが、困ったように僕を見て言うんだ。 「それは、ちと、待つのじゃ。  周りと、少し足並みを揃えたいゆえにのぅ。  まぁ、身に纏う鎧のパーツを、イメージして作るのは良いぞぃ。  じゃが、身に纏うでないぞぇ」 「分かったよ。  お爺ちゃん先生。  当分は、形を作るだけにするよ」 そう言うと、お爺ちゃんは満足そうに頷いてくれたんだ。 しかし、鎧のパーツって、言われてもねぇ。 単に形を作っても、身に着けるのが大変そうだよ。 間接部も、どうするかだよね。 何か、参考になる物があると、良いんだけど… そんなことを考えてると、チャイムが鳴ったね。 授業の終わりだよ。 僕らは授業が終わると、着替えて教室へ戻ったんだ。 帰りのホームルームも終わったんだけど… 僕は図書館塔へ行くことにしたよ。 凍夜達に言伝を頼むと、すぐに移動だね。 何回か来たことがある、図書館塔。 何時来ても、凄いよね、ここは。 フロアが広いんだよ。 なのに、37階建ての塔なんだよねぇ。 しかも、天井が高いんだよ。 壁面にはビッチリと、本棚が嵌ってるんだ。 フロア内にも、本棚がいっぱいさ。 ここの本の数はね、世界でもトップレベルなんだってさ。 無論、魔術関係の本も、多いいんだよ。 まぁ、高位の魔術書の閲覧は、許可が必要だからね。 簡単には読めないんだ。 今日は魔術書ではなくて、鎧について調べに来たのさ。 授業で、色んなパーツを作ってみたんだけど… 結局、上手くいかなかったんだよねぇ。 だから、本で調べてみようと思ってさ。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加