日常16

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えっ!? ネットで調べれば、良いじゃないかって? 確かにね。 ネットでも、調べることができるよ。 けどね。 詳しく調べるには、本が良いんだ。 ネットはね、本ほど詳しく載ってないんだよ。 だから、詳しく知りたい時は、本さ。 図書館塔の各階には、係りの人がいるよ。 最初に1階で、係りの人から本のことを教えて貰う。 「すみません。  鎧について知りたいんですけど、鎧のことを書いてる本って、何処にありますか?」 「鎧ですか…  そうですねぇ。  専門書はFブロックのⅢA-2にある棚に、収められてます。  国別の鎧についての蔵書もありますね。  それらは国別のフロアですよ。  これが、対象リストになります。  範囲が広いので、ソーターの使用を許可しますね。  使用して、良いですよ」 にっこり微笑まれて、言われる。 ソーターは、室内用の移動魔導機なんだ。 室内に張り巡らせたレール状の磁石。 それを使用して移動する乗り物さ。 全員が使用できるほどには、台数が用意されてないんだよねぇ。 使用許可を貰った人だけ、使用できるのさ。 今日は人が少ないし、知りたい本の場所が散在していたからね。 だから、貸してくれたんだよ。 僕が使うのは2回目さ。 「ありがとうございます」 僕はそう言って、ソーターへ乗り込んだ。 ソーターには、コンソールが設置されてるよ。 行きたい場所を選ぶと、移動してくれるんだ。 通常は、マップが表示されてる。 行きたい場所を、セットするのさ。 今回は、行きたい場所を、係りの人に教えてたんだ。 だからかな。 場所がすでに、セットされてたよ。 僕は最短ルートを通って、図書館塔を移動してるんだ。 壁際には、ソーター用の穴が開いてるよ。 そこを、通って上階へ。 階段やエレベータもあるさ。 だけど、ソーターでの移動に利用するにはねぇ。 他の人達の迷惑にも、なっちゃうからね。 さて、ソーターを使ったから、簡単に目的地へ辿り着いちゃったね。
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