日常16

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ソーターに乗る時にコンソールへ、知りたいことを言っておいたんだ。 魔導AIは、言ったことを理解するからね。 そして、適切な書籍を選択してくれるんだよ。 僕は、その本を回収するだけさ。 借りたい本の内、一冊は貸し中だったね。 仕方ないなぁ。 けど、7冊の本があったよ。 「この本を、貸して欲しいんですけど」 そう言って係の人に、本を渡したよ。 「魔術学園の小学部六年生の鈴木 雄二君ですね。  貸し出しを許可します。  貸し出し期間は、2週間ですよ。  再延長は2週間になります。  返却や再延長を、忘れないようにして下さいね」 そう教えてくれるよ。 魔導AIが、借りた人を判別するからねぇ。 カードなんて、不要さ。 まぁ、部外者は、別だけどね。 「分かりました。  では、お借りしますね」 借りた本を、台車へ乗せての移動さ。 この台車。 ホバー形式の台車なんだよ。 宙に浮く形での移動だから、楽なんだよね。 僕は1冊の本を読みながら、台車を押してるよ。 1冊1冊が、百科事典並みの大きさと厚みさ。 だから、結構な重量なんだよねぇ。 台車のおかげで、楽に移動できる。 けど、なかったら大変だ。 台車、さまさまだね。 寮に帰って、部屋へ本を置いてるよ。 そしたら、優奈が訪ねてきたんだ。 何時まで待っても僕が帰らない。 だから、心配していたみたい。 「雄二君。  帰ってるのぉ~」 「ああ。  ここに、いるよ。  今、借りてきた本を整理してるからね。  ちょっと、待ってね」 そう言うと、゙トタトダって音がね。 優奈が部屋へ来たようだよ。 「雄二君。  何の本を借りたの?」 僕の借りた本に、興味あるんだね。 本のタイトルを、ジィーっと見ている。 「なぁ~にぃ。  これ?  鎧の解説本?  何するの???」 不思議そうだね。
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