1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
そんなことしてると、凍夜が美鈴ちゃんの目を盗んで、やって来たんだ。
「雄二ぃっ。
また、おもろそうなこと、やってるやないかぁ」
ニタニタ顔だ、気持ち悪いなぁ。
「許されている鎧は、造り終わったんだよ。
みんな待ちさ。
凍夜は、鎧を造れるようになったの?」
確か、美鈴ちゃんと、チャレンジしてた筈なんだけど…
「もうちょっとやな。
今は、ちと、休憩中やで。
それよりなぁ。
そのおもちゃって、やっぱ魔那で作ったかいな?」
興味津々だね。
「そうだよ。
昔のおもちゃで、チョロQって言うんだ。
ゼンマイで動くんだよ。
博物館で解説していたのを、覚えてたんだ。
動くようにするまで、結構、大変だったんだよなぁ、これ」
ゼンマイ部分の精製と、動力を伝えて車輪を動かす部分に、手間取ったんだよ。
単純な作りだと思って、嘗めてたよ。
ようやく、できたけどね。
そんなことをしてると、お爺ちゃんが来たよ。
どうやら、凍夜をマークしてるみたいだね。
でも、僕が見咎められちゃったよ。
「コラッ!
雄二は、何をやっておるのじゃっ!」
うっひゃっ。
怒鳴られちゃったじないかっ。
凍夜のせいだよ。
最初のコメントを投稿しよう!