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でも…
鎧に属性を付与ってさぁ…
付与したら、僕らが危ないんじゃ…
顔に出てたのか、お爺ちゃんが僕に訊いて来るよ。
僕って、分かり易いのかなぁ。
「雄二。
何か、分からぬことでもあるのかのぅ?」
「あっと…
{防具に属性を付与}って、聞きましたけど…
それって、危なくないんですか?
火を纏ったら、火傷しそうだし、冷気だと凍傷しそうなんですけど…」
「そりゃ、そうじゃ。
そうならぬように纏う方法を、今から教えるのじゃ。
魔那の鎧でも、熱気や冷気は、遮断できぬでな」
へぇーっ。
どうやるんだろう。
なんだか、わくわくしてきたよ。
「言うのは、簡単なのじゃがな」
んっ?
「鎧は、打撃や剣戟、銃撃を、ある程度防ぐ効果を得るために、作成したのじゃ。
無論、強度は魔那圧縮精度で変わる。
なので、より鍛練を積むことで、より良い物になるじゃろう。
そして、鎧の表面へ属性を纏わせるのじゃ。
これにより、魔術を相殺したり、取り込んだりするのじゃよ」
えーっとぉ。
鎧に付与するのではなくて、表層だけ?
「爺ちゃん先生。
なんで、表層にしか纏わせへんのや?」
凍夜が、馬鹿なことを訊くよ。
お爺ちゃんが、溜息を吐いてるね。
「おぬしは、少し考えてから言った方が良いのぅ」
凍夜は、{んっ?}て顔してるね。
「鎧に纏わせるということはじゃ」
「言うことは?」
「炎を纏わせると鎧が、炎になると言うことじゃ。
そんな物を身に付けて、おぬしは、無事でおられるのかのぅ。
{大丈夫}と言うのなら、儂は止めぬが」
いや、そこは、止めてあげようよ。
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