日常16

45/47

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
「何、言ってんのさ。  普通の魔那なら、鎧に纏わせることができるでしょ」 僕が凍夜へ教えるよ。 「そりゃ、そうやけどな。  それが、どないしたんや」 察しの悪い凍夜へ、美鈴ちゃんが言うよ。 「馬鹿ねぇ。  纏った魔那を、属性に変換すれば良いじゃない。  でも、維持できるかが、問題よねぇ」 「ほうじゃねぇ。  魔那を纏うんは、できるかもしれんのんじゃけど…」 「まぁ、やってみるしかないんじゃないの。  雄二君は、始めてるわよ」 美鈴ちゃん、桃子ちゃん、奈那子ちゃんが話している間に、僕は鍛練を開始してるよ。 予想通り、魔那を鎧の表層へ纏うのは、簡単だった。 水へ変化させるのもね。 でも… 「あーっ!  剥がれちゃったよ。  くっそぉ~」 そうなんだ。 魔那を水にした後で、鎧に纏うのが難しいんだよ。 (簡単だ)と、思ってたんだけど…甘かったです。 始めは、簡単と高をくくって範囲を広げてたんだ。 無理です。 仕方なく、範囲を狭めて再チャレンジ。 何度が行ってると、定着させることができました。 けど、一箇所に、貼り付けてるんじゃないんだよ。 対流させるように、鎧の表面を移動させてるんだ。 この動きで、鎧から剥がれないように、制御してるのさ。 この制御範囲を広げるのは、大変だなぁ。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加