始まり

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「倉田 宏じゃん!Y高1イケメンの!女に手出すの早くて、超喧嘩強いって有名じゃん!」 倉田 宏? 聞いた事ないし。 「知らないって顔!嘘でしょ!?」 「知らないものは知らないから仕方ないじゃん。興味ないし」 「ほんとにこの子は...」 ぶつぶつ言いながら、着いて来るのってかわいい沙紀。 こんな事、本人には秘密だけど。 「沙紀。今日の帰り、買い物しに行こうよ」 沙紀の気分を変えるため。 「行く行く~!」 すぐに笑顔になる沙紀。 ほんと単純。 一緒に教室に入って、いつも通り授業を受ける。 何も変わらない。 倉田 宏の事なんて、いつの間にか忘れるくらい普通だった。
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