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「じゃあなんであんなに喜んだんですか?いや喜べたんですか?」
キーンコーンカーンコーン
学校にチャイムが響いた。坂井はコホンと咳払いをし、俺の名前が書かれた用紙を机にしまった。
「まぁもう1人は俺が何とかしておくから、もう教室に戻りなさい。たぶん今週中に応援幹部の集会があると思うから、一応頭に入れておいてくれ。」
「わかりました。失礼します」
俺は坂井に背を向けた。歩き出そうとすると、再び坂井の言葉により止められた。
「一応聞いておく。お前はもう1人の幹部、男がいい?女がいい?」
…はぁ。あんたはなんにもわかっていないよ。俺はこの応援幹部自体嫌々やることになったんだよ?
ちょっとは〔やりやすい環境〕ってのを提供してもらいたいものだ。
女なんて無理無理無理。変に気まずい空気になって、お互い仕事がやりにくくてかないませんよ。
大体俺が今更、女の子との絡みを求めてると思いますか?
おれはとっくにあきらめてるし
もはや「リア充」という言葉が無縁すぎる。
「女子で」
俺はへタレだった。
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