イタズラ電話

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「・・・・で?」 「え?」 「何しに電話かけてきたんだよ。」 「いや、単に眠れなかったから、君に嫌がらせでもしてやろうかと思ってね☆」 「ガキかよ、てめぇは!?」 「HAHAHA☆いい気味なんだぞ!!」 「てんめぇ・・・っ!!」 ほら、またいつものお説教だ。 どうせ、また半泣き状態なんだろう? あーあ。そばにいたら、その涙を拭ってあげれるのに。 そばにいたら、そのまま抱き締めてあげれるのに。 キスして、お互いの温もりを確かめ合って、 また抱き締めて。 できることなら、今すぐにでも触れたい。 君のことを考えていると、ときどき、苦しくなる。でも、それ以上に、君は僕を幸せにしてくれる。 「ねぇ、アーサー?」 「あぁ?なんだよ?」 「今から、会いに行ってもいい?」 「はあ?今からって、お前・・・」 「じゃあ、また後でね!!」 「あ、おい!?」 何か言おうとしていたアーサーの言葉を完全にスルーし、俺は電話をきった。 あー、ダメだ。 会いたい。今すぐに会いたい。 お気に入りのジャケットを羽織って、玄関を飛び出す。 どうしようかな。 ドアを開けた瞬間、キスでもしてやろうかな? 抱き締めてあげようかな? きっと、その時の俺の目は、イタズラを考えている子供のようなまなざしだったんだろう。 玄関を開けると、心地よい風が、部屋全体の蒸し暑い空気を外に逃がしてくれる。 「よーし!行っくぞー!!!」 外を出ると、やっぱり月が、キラキラと輝いていた。 月は、まるで道案内をしてくれるかのように、 真っ暗な道を明るく染める。 ~イタズラ対象まで、あと少し~
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