314人が本棚に入れています
本棚に追加
「今なら大丈夫だと思いますよ」
「何がですか?」
お茶を飲む沖田さんに首を傾げる。
「今お二人とも出かけてますので」
「なんと!!」
これはまさに。
「完全復活!!」
「好きですね。その格好」
「にっ日光浴を……」
「雨降ってますが」
──空が私の代わりに泣いてくれています。
「あっ!!」
と大袈裟に大声を出して驚いてみせると、沖田さんが私の視線の先を見た。その隙に手足を戻して。
「あぁぁ。見間違いだったみたいです」
これまた大袈裟に。“何と“と聞かれては困るので、他の話題を振らなくては。
「沖田さん」
「はい」
「……沖田さん?」
「はい?」
「おっ……」
「お?」
おぉぉ。何も無い。苦し紛れに笑って見せた。
最初のコメントを投稿しよう!