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「ケホッケホッ…ゴホッゴホッ…目がぁ」 「大丈夫ですか?」 魚を焼く煙に襲われてます 「代わりますので。カスミさんは、こちらをお願いします」 こちらとは 源さんがおかずを箱に詰めている途中で 「これどうするんですか?」 「後で、斉藤くんに届けるんですよ」 「?何処にです?」 「明日の、花見の場所取りに行かされてまして」 斉藤さんが場所取り!? 一人で!?桜の下で!? 想像…意外と似合うかも 「私が持って行ってもいいですか?」 「場所分かりますか?」 「昼間行ったとこなら…」 同じ場所なら少しでも早く行きたい 散ってしまえば何かを思い出せなくなりそうだから 源さんに今日行った場所の説明をしたら 斉藤さんはそこに居ると言われた 「日が沈む前には、帰ってきて下さいね。夜道は危険ですから」 「はい」 「必ずですよ。いいですね。分かりましたね!」 「…はい」
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