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『カスミさん。そろそろ飲むのやめた方がいいですよ』 もうしつこいなぁ 「沖田さんも一緒に飲みましょうよぉぉぉあれ?」 居ない 隣に誰も居ない 「永倉さん、起きて下さい。斉藤さん、カスミさんから酒奪えるのは、あなたしかいません。ねぇねぇ」 さっきのは空耳かな? 『お前、近藤さんになれなれしいんだよ』 頭に聞こえる声の主の方へ顔を向けると、土方さんはお酒を飲んでいた …また 「なんだよ」 私が見ているのに気がついて、目が合った 「さっき、何か言いました?」 「酒の飲みすぎだ」 そうかな 空耳にしては、はっきり聞こえた気がするんだけど 『なんだトシ。ヤキモチか』 「近藤さん。今喋りましたよね!?」 彼の肩を思わず掴むと 飲みかけの酒が地へと落ちた 近藤さんもお酒を飲んでいた 「どうした、急に」 「…いえ。ちょっと酔ったみたいです。すみません」 酔ったせいなのだろうか 違う 私は以前にもみんなとここへ来たことがあるような気がする でも、それなら 何故みんなは私のことを知らないの やっぱり酔ったせいかな
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