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「土方さん。寒いです」 「人の布団取っといて、何言ってんだよ」 みんなが待つ、桜の木の下に戻って。私はぶっ倒れました どうやら本当に風邪を引いたみたいで 土方さんの布団も掛けてるけど まだ足りないようで、体が震えています ユキもどこかに行ってしまって、いないし 「そんなに寒いなら。オレが温めてやろうか?」 何やら意味深長なことを言いながら、近寄ってきます 「風邪は人にうつすと、治るって言うしな」 ほら、○○は風邪引かないって言うから、土方さんには無理だと思うけど 布団が一枚なくなった 「それに、物の暖かさより。肌と肌の方があったけぇって」 ほら、それはユキが居れば補えるし 布団がなくなる 「で、どうすんだ?」 「さっ寒くないです!!」 体に布団がかけられた 「だったら、さっさと寝ろ!!」 私一応病人ですよね もっとこう、優しい言葉とかさ 「なんだよ!!」 見てただけなのに この人に優しさなんて求めても、無駄か 「おやすみなさい」
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