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どちらかというと人生は苦い。センブリ茶レベルである。ちなみに言っておくと、センブリ茶とはとてつもなく苦いお茶であり、テレビの罰ゲームとかでよく使われていたりする。つまりはあれか、人生は罰ゲームと同じ扱いってことか。世知辛い世の中だよなぁ……。つか、苦いのに辛いのかよ…
「いやー、けどな佐藤、それを言ったら今現在、全国で頑張っている部活生たちとかが報われないだろ?ほら、うちの部活も弱小なのが結構多いけど、それでもみんなめげずに頑張っているんだぜ?」
外からは、甲子園に万年予選落ちのうちの弱小野球部の掛け声が聞こえる。
「時間の無駄ね」
「どうせ負けるくせにな」
明治と一緒にそいつらを見下し――ここは四階なので物理的にでもある――鼻で笑う
「お前ら最低だな!」
「ねーねー滉ちゃん。そんなことよりもアタシは安西先生のあの弾力のありそうなお腹で寝てみたい」
と俺の前にいる井上沙耶が、ぽけーとしながら今思いついたであろう、どうでもいいことを俺に言う。
「ちょっと待って井上さん!僕の発言を無視して話を進めないで!」
いや、無視してはいないだろ。
「そうか、じゃあ今度安西先生呼んであげるから頼んでみなさい」
「お前も普通にスルーしてんじゃねぇよ佐藤!」
「わあーい」
両手を上げて喜ぶ沙耶
「わー、井上さんのその純粋な反応が可愛くて眩しいぜー。けどよく考えようねー。安西先生は実在しないよー?」
「私としてはあのビールっ腹を回し蹴りしたい」
「だからね遥さん、アナタはさっきから言ってることがいちいち怖いんですけど!」
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