黄昏
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シティホテルのロビーを抜けてエレベーターに乗り込む。 エレベーターが一つまた一つ上に上がる度、僕も一つまた一つ『レン』になる。 可愛いくて儚くてどこまでも尽くす健気な『club side moon』のレンに。 口角を無理に上げて作った笑顔が顔の筋肉に定着したら、クライアントの部屋のベルを鳴らすだけ。 部屋のドアが開かれるまでの少しの間、アブノーマルじゃありませんように。 そう祈るだけ。
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